人間活動の源泉は「情報」であることはいつの時代も普遍です。そして、情報を伝達する手段として通信技術(Communication Technology)は進展してきました。20世紀後半には、光ファイバーやインターネット等の有線通信技術と携帯電話の移動体無線通信技術の開発により地球規模でのグローバルコミュニケーションが実現しました。
2000年には、シャープから世界初のメールで写真を送信できるカメラ付携帯電話が発売されようになり、2007年にはApple社からデジタルオーディオプレーヤーや携帯電話やインターネットアクセスやメールの送受信の機能が標準搭載されたiPhoneが発売されました。iPhoneを元に携帯端末はスマートフォンとして進化し、モバイルユーザに多様なサービスを提供しています。
21世紀になり、サービス提供者は通信の利用者負担を低減し広告収入で儲ける画期的なビジネスモデルを創出しました。Googleのインターネットキイワード検索やYoutubeによる動画配信、FacebookやLINEのようなSNS (Social Network
Service)が瞬く間に全世界に普及し、現在はスマートフォンやタブレットの携帯端末を介してインタネットアクセスすれば自分の欲しい情報(音声、動画像、データ等)や自分自身の情報を「いつでも」、「どこでも」収集・発信し、「だれとでも」交換可能になっています。また、携帯端末に搭載されたGPSで観測した現在位置情報とリンクした多様なモバイルユーザ向け誘導サービスも提供されています。
2020年東京オリンピック開催に合わせて、5G(第5世代移動体通信システム)がサービスインされます。5Gは、以下の技術的な特徴を有しています。
1.超広帯域
・一人当たり下り最大20Gbps
・平均数百Mbps
2.大量IoT (Internet of Things)
・100万端末/km2が同時接続
3.超低遅延
・無線区間での遅延:往復で1msec以下
等の特徴が有ります。
5G時代が続く2020年から2030年までの10年間に、クラウドネットワーク上に膨大なデータが集積されます。そのビックデータをクラウドネットワーク側と5G基地局側で分散処理する超高速コンピューティング技術が必須となります。超低遅延化はクラウドコンピューティングとエッジコンピューティングのサービス連携を可能し、5G基地局エリアに存在するモバイルユーザのニーズにマッチしたサービス提供が可能になります。