人の脳には、図に示す思考、学習、忘却の3つの機能があります。学習により思考力は向上します。忘却することにより効率的に思考機能を活用できます。個人の知能差は、新情報に対する思考と学習と忘却の総合能力に依存します。
新たな状況が発生した際に、先ず情報の要点整理し、次に過去の事例の記憶を参考に情報の価値を判断します。有益な情報の場合は、どう行動すれば良いのかを思考すると同時に情報の本質を理解し記憶します。また、行動結果の成功・失敗の原因を分析し新たな事例として記憶し、次回の価値判断や行動に活かす学習機能も有しています。さらに、無益な情報は捨てる忘却機能も有しています。
人は生涯、外部からの継続的な情報刺激を受け、知能を磨きながら社会活動を行います。人生は、一人一人が異なり、多様性に富んでいます。その原因の一つは、各自の情報処理能力に依存する知能差であり、特に思考能力の有無が行動結果に反映し、人生の個人差が生まれます。
思考能力は、個人を取巻く外的要因や内的要因に依存します。
<外的要因>
・生活環境
・社会経験
<内的要因>
・年齢
・学習意欲・体験
・情報に対する感受性